JH1LHVの雑記帳

和文電信好きなアマチュア無線家の雑記帳

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訂正が多いエレキー符号

今日の昼休みに「トラ技」を買ったので、少し集中して読もうかと思い、帰宅途中にあるガストに寄り道してドリンクバーを片手に一服しながら2時間ほど読みふけっておりました。

さて、今日のお題ですが。

わたしが大のエレキー好きなことは、これまで何度もこのブログに書いてきましたが、
今日はこのエレキーに関する話です。

エレキーなら1:3の正確な符号で、
短点や長点を連続で送出することができます。

これは電子的なロジックの力を借りて、
正確な符号を作っているのですから、当たり前の話です。

この機械的にモールスを送出することができるエレキーですが、
一見すると簡単そうに見えるこのパドル操作ですが、初心者には難しいもので、
手元の加減ひとつで、短点や長点の数が1つ2つ多くなったり、逆に少なくなったりと、
なかなか思い通りに送信することはできないものです。
実用レベル(?)に達するには、それ相応の努力と訓練が必要です。

特にメモリ機能を使って操作するスクイズ操作を、
ひと文字打つたびに、頭を使って考えながら操作していたのでは、
訂正符号の嵐です。

そうはいっても、スクイズ機能を使わないパドル操作って。。。
エレキーが持つ有利な特徴を無視することになり、味気も、面白みも半減してしまいます。

高速な和文では、このスクイズ操作ができることは必須なことで、
むしろ、完璧にマスターする必要があります。

すべての文字が、正確にスクイズ操作ができるように訓練を重ね、
指が勝手に反射的に動くようになるまで、身体に覚え込ませる必要があるのです。

和文は欧文に比べて文字も多く、ひと文字を構成する符号も長いので、
短点や長点の数も多くなり複雑になります。
その分、スクイズできる文字種も多くなり修得も大変ですが、
エレキーで和文をやる以上は、このスクイズ操作を避けることはできません。

和文独特のこの長い符号、これこそがスクイズ操作の醍醐味で、
少ない手さばきで、あの長い複雑な和文を送信する。
そこに何ともいえない、妙な気持ち良さがあるものです。。。
 

エレキーのパドル操作では、この「スクイズ操作が肝」であると、

わたしは思います。


長時間になりがちな和文交信も、
このスクイズ操作のお陰で、クオリティを損ねることなく、一定のリズムを保ったまま、
最後まで送信を続けることができます。
(電鍵やバグキーの長時間運用は厳しいので。。。)

「短点や長点が自動で打てるエレキーなんて簡単だよ!」
「エレキーを操作するよりストレートキーの方が何倍も難しいぞ!」

いやいや、そんなことはありません!
エレキーのパドル操作をなめちゃいけません!

なかなかどうして、

  • パドル操作で一度も訂正を出さずに、最後まで交信が続けられる
  • 高速なモールスでも一度も訂正を出さない
  • 高速なモールスでもリズミカルに送信できる

こんな凄いことができるのは相当な熟練者だけで、ほんの一握りです。

エレキーは自動であるが故に、ホンの少しの気の緩みでもパドル操作に影響し、
自分の意図しない短点や長点が勝手に送出されてしまう。
特に和文は会話文なので、次の言葉に気を取られていたりすると、
途端に手元が狂ってしまい、崩れた符号のオンパレードです。
 

実のところ、ストレートキーの操作より集中力が必要です。
 

  • 上手くパドルを操作しなければと、焦れば焦るほどミスしてしまう

    練習過程のことなら仕方ないことです。
    練習だけはしっかり続けましょう。

 

  • 加齢に伴い手元がままならず、パドル操作をミスしてしまう

    アマ無線家も高齢化。これも致し方ありません。
    複式キーに路線変更も良いかもしれません。

 

送信誤りを訂正する符号として「ラタ」がありますが、
この「ラタ」の発生頻度を調査すると、
結果は、圧倒的にエレキーで送信している方が多くて、
意外にも、電鍵やバグキーでは、この「ラタ」の送信頻度は低いものです。

エレキー操作を覚え始めたばかりなのでしょうか?
5文字送信しては 「ラタ」。
そして、また5文字送信しては「ラタ」・・・。
これは最悪。
いただけませんね。。。

「ラタ」を連発する局との交信はたまったものではありません。。。
(交信相手に大きなストレスを与えてしまいます)
 

実力以上の送信速度で送信するから、 「ラタ」 を連発するのです。

(自戒を込めて)

送信者は、「ラタ」 を出さない速度まで落とすべきです。
それでも(速度を落としても)、「ラタ」を連発するようなら、
ただの練習不足か、
エレキーから身を引くかの何方かでしょう。。。
 

  • 「ラタ」 を出したら速度を落とす。(これ重要
    エレキーの「ラタ」連発ほど、「残念」なことはありません

 
「ラタ」のため、文字を遡ってまた同じ文字を打つ・・・。
文字の訂正で送信時間が長くなってしまうくらいなら、
むしろ、訂正を出さない速度でゆっくり送信した方が、結局は相手に早く伝わります。
 

それでは、しょうもない実験をひとつ。

<訂正が多いモールスは、こんな感じに聞こえます>

(文面)

「回路図は信号が左から右に流れるように、プラス電源は上でグランドは下を基本に描きます」

  ~トラ技8月号から~
 

  • 訂正の無いモールス

  

 

  • 訂正「ラタ」連発のモールス

  

 

どうです?
これは勘弁してもらいたいですよね。
これだけ「ラタ」が多いと何を話しているのか・・・さっぱり分かりません。
キツーイ「納豆符号」や「短点離れ符号」よりもひど過ぎです。

わたしは、大、大、大のエレキー好きなので、
この「ラタ」は、大、大、大嫌いなのです。。。

交信中はこの「ラタ」を出さないように、細心の注意を払いながら、全神経を指先に集中して・・・
送信するのですが。。。

やっぱり、未熟なな人間です。。。
どうしても「ラタ」を送信してしまいます。。。

交信中に何度か 「ラタ」 を出すようなら、
その日の交信は早々に切り上げて一人反省会をする、そんな毎日です。
あとは電波を出すこともなく、ただひたすら・・・修行です。

わたしの中では、
エレキーを使って「ラタ」を打つことは、大変恥ずかしいことであり、
絶対に人様に聞かせたくないこと。

交信中は絶対に訂正を出さないぞ!
と、自分に言い聞かせて、パドル操作修行に励んでいる、そんな、今日このごろです。。。