JH1LHVの雑記帳

和文電信好きなアマチュア無線家の雑記帳

ハムの QSL カード

QSL カードについてしばし考えてみました。

BCL をやっていた少年時代。
近所の OM 宅にお邪魔してシャックを拝見させてもらったことがあります。

シャックの壁一面には、
机上の無線機を取り囲むように数え切れないほどの色鮮やかな QSL カードが飾ってありました。

中には、南国のハムと交信して届いたカードなのでしょう。
海パンはいた髭ズラのオジさんが、青い海を背にしてハンドマイク片手に微笑んでいるものや、
周りの木々よりも高くそびえ立つタワーのてっぺんに、とても大きなアンテナがスタックされてるもの
などなど・・・

異国情緒あふれるカラーで印刷されたカードの色が鮮やかだったことは、
今でも忘れない記憶として残っています。

当時といえばカメラそのものが高級品で、カメラ持ちの親がいるような友人さえいなかったし、
街の写真館でフィルムをプリントしてもらうだけでも大変贅沢なことでした。

そんな時代に子供の一日分の小遣いほどの写真入りのカードをバンバン交換し合うんですから、
そりゃぁ少年だった私には、
「ハムはお金持ちの趣味で・・・ 私の家じゃムリだなぁ・・・ 」なんて思ったりもしたものです。

お邪魔した OM の庭にはたいそう立派なタワーが建ってるし、
シャックには高級な無線機が何台も鎮座し、そして壁一面には色鮮やかなカードが飾ってある・・・
そんな眩しすぎる光景を見せられたら・・・
親に寄生している身にとってはまるで手の届かないものと感じ、
「ハムは大人の趣味なんだ」と諦めてみたり。。。

壁には国内の QSL も貼ってありましたが、やはり目がいくのは海外のカード。
海外のカードって国内のものと比べて小ぶりだったりするので、なんかそれが格好よく見えて、
自分もハムになったら絶対にカードは小さめのものにしようなんて本気で思ってみたり。

カードに書かれている数字も学校で習った書き方と違ってて、
カードの紙質も近所の文具店に置いてないようなものだったりするので、
そういところからも異国を感じて、ホント、素直に感動したものです。

そもそも、私の生まれた田舎街で、生身の外国人なんて見ることはありませんから、
外国から送られてくる海外のカードに、美術館の名画を鑑賞する以上に感動してしまうのはムリもないことだったのかも知れません。

そんな「3丁目のタ日」時代の懐かしい思い出ですが、今のカード事情はどうでしょうか。

時折ブログ等でシャックの写真を拝見させてもらうことはありますが、
壁に QSL を貼っているようなシャックにはトンとお目にかかったことはありません。

これも、時代の流れ、情報通信の進展ということが大きく関係しているのでしょうか。

黒電話時代なら10円玉で話ができるのは同じ市内の3分だけ。
数百キロも離れたらそれこそ電話代はすぐに数百円になってしまいます。
気軽に電話すらできないそんな時代に、
わずかな電気代と電離層の機嫌次第だけで見知らぬ異国と交信できるハムって・・・すごい!
となるわけで、交信を証明するカード1枚1枚の重みもそれなりに大きく価値があったのだと思います。

私が開局するもっと前になれば今度は無線機もオール自作となるわけで、
ことさらに交信を証明するカード、それも日本より海外のカードには絶大な価値があり、
それこそ壁一面に掲げた海外カード、イコール「俺って、すごいだろう」となるわけです。

ところがこのようなことは、技術の進歩とともにすっかり薄れてしまい、遠いいにしえのこと。
QSL カードそのものに対する捉え方も大きく変わってしまったのではないかと思います。

メーカ製の立派なキカイを使ってアンテナもそれなりのものなら、あとの技術はパワーでカバーみたいなとこあるし、パイルアップにしても強い局から裁いていった方が効率がいいわけで、結局は DXCC も設備投資の大きさに比例してエンティティが増える。
皆んな口には出さないけど、そんなことに薄々気がついてる。

こういう状況の中で、DXCC のエンティティを増やすためにカードを長い年月かけて集めていくのか、
パワーとアンテナで「狙った獲物は一発で仕留める」のか・・・
とまぁ、ある意味お金で解決できちゃうことがなんとなく見えたりすると、カード集めの情熱なんかも冷めてくる。

これって、子供たちが集めている〇〇カードと一緒で、親にレアカードを買って貰っている友達がいたりすると、途端に熱が冷めたりするのと似ている感じがします。

もう今となってはカードを壁に貼ることもなくなり、交信の思い出も詰まっていることも少ないと思うので、カードの果たす役割が DXCC などのアワードを申請するだけというなら、
もう、紙の証明書じゃなくてもいいんじゃないかなぁ~って。

今時の年賀状もそうだけど、QSL カードもあとで見返すことなんて、ほぼほぼ、ないから。

ホントなら昔の年賀状と同じように時々見返して、
「あのときの交信は、ああだった、こうだった・・・」と、
その思い出に浸ることができたら、それはそれで十分に意味はあるんだけど。

ところが今は・・・
IP 電話だったり LINE 電話を使えば料金を気にすることなく何時間でも話せるし、
それがアフリカにいる人でも一緒。

もうこうなると世界中の人と話すことに対してなんら障壁は無いので、もう有難味なんてなくなってる。

こうなっちゃうと、QSL カードに対する意識も薄れちゃう。
想いが薄いっていうのかな。

コンテストだと数秒の交信だし、しかたないことなんだけど。

JARL 会員が激減してきた頃から、
「カード交換そのものが、うっとおしくて、煩わしいもの・・・」
に、変わったんじゃないかな。

わたし自身も JARL から届いたカードは、
その日にサラッと目を通すだけで、あとは一度も見返すことはないからなぁ~。

それと私が単にダメ人間なだけなんだけど、
ここ3年くらい CW コンテストには参加してないので QSL カードを交換する機会はないけど、
4、5年前に交信した分が今もって未記入で未発送のまま JARL に転送依頼することなく放置したままになってるし。。。

アワード申請のために私のカード待ちという局がいたら大変申し訳ないことで、
CW コンテスト中心のオンエアだったこともあり、同じ人と何度も交信するので、少し間をあけて1枚のカードに複数の記録をまとめた方がいいかなと、セコイこと考えてそのままズルズルしてました。

正直なところ QSL カードを発行するって、
結構手間がかかることで、「やるぞ」っていう覚悟を持たないとなかなかな重い腰が上がりません。

私は Logger32 のユーザなので、QSL の印刷は Logger32 のユーティリティを使ってますが、
カード自体の紙質が硬いこともあって印刷中はずっと傍にいて、場合によっては手でアシストする必要があったりと、まぁ大変です。

どなたも同じ苦労をされていると思いますが、印刷が滑ったりした後の再印刷がことさらに面倒で、
このときミスった分が Logger32 側のログに印刷済みとしてフラグが付いたりするので、超やっかい。

まぁこのフラグは印刷中は無視するようにして、すべて上手くいったらチェックするように工夫はしてますが、プリンターの調子が悪かったりすると、数枚印刷するだけでもそれなりの時間が必要で。。。

こんな印刷事情もあって、QSL カードの印刷は・・・
とってもシンドイという思いしかなく・・・結構トラウマになっています。

それからカードを一枚ずつスキャンしてデジタルデータにしてログと連携させる。
これ、やってる人って、ホントすごい!

セカンド QSO のネタにするためなんでしょうけど、相当な手間を掛けて実現していると思います。
わたしも頂いたカードを「ムダにしたくないなぁ」と一時期真剣にデータ化することを考えましたが、基本的に CW メインの運用スタイルということもあって保留しまま現在にいたってます。

SSB や FM でロング QSO する人なら、相手からの写真入りカードは会話のネタには最高のアイテムで、
 「写真の〇〇祭りは、3年前に観光したことがあります・・・」
 「写真はコリンズですか。羨ましいですね・・・ 」etc...
と、カードの写真見ながら話は弾みますからね。

私のカードは文字だけなので、せっかくスキャンしてもネタとして使うには薄い・・・ですよね?

カラーの写真入りカードって今の時代でもコストがかかるので・・・
私のはとってもショボすぎるカードなので・・・
キレイな写真入りのカードを貰ったりすると、悪くて、悪くて、本当に申し訳ない気持ちでいっぱいになっちゃいます。
(わたしへのカードはペラペラな紙に印刷したもので十分なのですが。)

隔月で JARL から転送されてくるカードを見て、私と同じようなショボい(失礼)カードだったりするとホッとしたりします(笑)。

お金も、手間も必要以上にかかってしまうカード交換・・・どうにかならないものでしょうか。

もちろん eQSL や  LoTW のアカウントは持っています。
できれば、「せーの」で一斉に電子的な交信証明書に切り変わってくれないものでしょうか。

私としては今のところアワードとかやってないのでカード交換の必要性は薄いのですが、
交信証明書である QSL カードが必要という人もいると思うので、
交信したらカードだけはしっかり送ろうというスタンスではいます。(まったく守られてませんが。)

JARL も早いとこ LoTW のような仕組みを導入した方がいいと思うのですが、
何か実現できない障壁でもあるのでしょうか。

電子的な交信証明書が OK になれば、交信終了と同時に証明書が発行できるので、
アワード申請も素早くできるようになるし、ハッピーになれる人は大勢いるはずです。
(海外ペディションの SASE で・・・もあるので、反対する人も多いのかな。。。)
(OQRS の寄付の関係とか。。。)

コンテストでもないのにショート QSO って、やっぱりそれはアワードのためですよね。
記念局以外のショート QSO はカード交換が基本ですよね。
ショート QSO で「ノー QSL でお願いします・・・」って言ってる人はいませんからね。

まぁこういった現状で、QSL カードの必要性を感じない人にとっては、
「QSL カードの交換をお願いします 」という言葉が悪魔のフレーズと感じて、
もしそれが理由で交信すること自体が遠のいでしまうとしたら、それは本末転倒なことだと思います。

ということで、とりとめのない QSL カードの話でしたが、
日本版の LoTW が JARL 主導で開始されたらいいなぁ~と、本気で思う今日このごろです。 

 

 

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